外壁塗装を検討していると、「無機塗料は長持ちします」「一番グレードが高い塗料です」といった言葉を目にすることがあるかもしれません。たしかに無機塗料は耐久性に優れているといわれていますが、良いことばかりではありません。価格や仕上がり、建物との相性など、事前に知っておきたい注意点もあります。大切なお住まいを守るためにも、メリットだけでなくデメリットもきちんと理解しておきましょう。
1⃣無機塗料のデメリット① 価格が高くなりやすい
無機塗料の一番のデメリットは、費用が高くなりやすいことです。
一般的なシリコン塗料やフッ素塗料と比べると、材料費そのものが高く設定されています。そのため、外壁塗装全体の工事費も自然と上がってしまいます。
塗料の種類と価格の目安
| 塗料の種類 | 耐用年数の目安 | 価格帯(1㎡あたり) |
|---|---|---|
| シリコン塗料 | 約8〜10年 | 比較的安い |
| ラジカル塗料 | 約12〜15年 | やや安い〜標準 |
| フッ素塗料 | 約15〜20年 | やや高い |
| 無機塗料 | 約15〜20年 | 高い |
※あくまで一般的な目安です。
無機塗料は長持ちするため、「塗り替え回数が減る」というメリットがあります。
しかし、最初にかかる費用は決して安くありません。
たとえば30坪ほどの住宅の場合、シリコン塗料と比べると数十万円単位で差が出ることもあります。決して小さな金額ではありませんよね。
また、業者によっては「最高級塗料です」「今なら特別価格です」と強く勧められるケースもあります。ですが、高い=必ずしも最適とは限りません。
お住まいの状態や今後のライフプランによっては、無機塗料でなくても十分な場合もあります。
「できるだけ長持ちさせたい」
「でも予算も気になる」
そんなお気持ちがある方こそ、価格だけで決めるのではなく、総額と将来の計画をあわせて考えることが大切です。
無機塗料はたしかに優れた塗料ですが、まずは費用面の負担をしっかり理解したうえで検討することが安心につながります。
2⃣無機塗料のデメリット② ひび割れが起こりやすいことがある
無機塗料はとても丈夫で、紫外線にも強い塗料です。
しかしその反面、塗膜が硬くなりやすいという特徴があります。
塗膜とは、外壁の表面を守る塗料の膜のことです。この膜が硬すぎると、建物の動きにうまくついていけない場合があります。
住宅は、季節による温度変化や地面のわずかな揺れによって、目に見えないほど少しずつ動いています。とくに木造住宅は、鉄骨造よりも動きやすいといわれています。
そのときに、塗膜が柔らかい塗料であれば多少の動きに対応できますが、無機塗料のように硬い塗料の場合、細かなひび割れ(ヘアクラック)が生じることがあるのです。
無機塗料と他塗料の柔軟性の違い
| 塗料の種類 | 塗膜の柔らかさ | ひび割れの起こりやすさ |
|---|---|---|
| シリコン塗料 | 比較的柔らかい | 起こりにくい |
| ラジカル塗料 | 比較的柔らかい | 起こりにくい |
| フッ素塗料 | やや硬い | やや起こることがある |
| 無機塗料 | 硬め | 条件によっては起こる |
もちろん、すべての無機塗料が必ずひび割れるわけではありません。最近では、樹脂を配合して柔軟性を高めた製品もあります。
ですが、外壁の状態がすでに傷んでいる場合や、モルタル壁などひびが入りやすい素材の場合は、塗料の硬さとの相性を慎重に考える必要があります。
「長持ちする」と聞くと安心してしまいがちですが、建物との相性を無視してしまうと、かえって早めの補修が必要になることもあります。
業者に相談するときは、
・過去にひび割れがあったか
・下地補修はどのように行うのか
このような点を確認すると安心です。
無機塗料はとても優秀な塗料ですが、どの家にも万能というわけではありません。お住まいの状態に合っているかどうかを、丁寧に見極めることが大切です。
3⃣無機塗料のデメリット③ 再塗装や補修が難しい場合がある
無機塗料はとても丈夫で長持ちする反面、将来の塗り替えや部分補修が難しくなることがあるという点も知っておきたい注意点です。
塗料にはそれぞれ「相性」があります。無機塗料は塗膜が硬く、密着力も強いため、次に別の塗料を塗る場合、しっかりと下地処理をしなければ密着しにくいことがあります。
もし下地処理が不十分なまま塗り替えをすると、
・膨れが出る
・仕上がりがムラになる
といったトラブルが起こることもあります。
また、外壁の一部分だけを補修したい場合にも注意が必要です。無機塗料は色あせしにくい反面、塗った直後の色と年月が経った色にわずかな差が出ることがあります。部分補修をすると、そこだけ目立ってしまうケースもあるのです。
将来を見据えたときのポイント
無機塗料を選ぶ前に、次のような点を考えておくと安心です。
- 今後20年以上、この家に住み続ける予定か
- 将来的に外壁の色を変えたい可能性はあるか
- 子ども世代へ住まいを引き継ぐ予定はあるか
無機塗料は「とにかく長持ちさせたい」という方には向いていますが、将来のリフォーム計画が未定の場合は、かえって扱いにくく感じることもあります。
特に「あと何回塗り替えるのか」「今後の生活設計はどうするか」を考えることも大切ですよね。
塗料は、今だけでなくこれからの暮らしも見据えて選ぶことが大切です。無機塗料は優れた選択肢のひとつですが、将来のメンテナンスまで考えたうえで検討することが後悔を防ぐポイントになります。
4⃣無機塗料のデメリット④ 施工できる業者が限られることがある
無機塗料は高性能な塗料ですが、どの業者でも同じ品質で施工できるわけではありません。ここも大切な注意点です。
無機塗料は、塗り方や乾燥時間、下地処理などに細かな決まりがあります。取り扱いに慣れていない業者が施工すると、本来の耐久性を十分に発揮できないことがあります。
たとえば、
- 規定の厚みで塗られていない
- 乾燥時間を守っていない
- 下地補修が不十分
このような施工ミスがあると、せっかく高い塗料を選んでも、数年で不具合が出る可能性があります。
業者選びで確認したいポイント
無機塗料を検討する場合は、次の点を確認すると安心です。
- 無機塗料の施工実績があるか
- メーカーの認定や講習を受けているか
- 工程表や保証内容が明確か
価格だけで業者を決めてしまうと、後から後悔することもあります。
また、「無機塗料なら絶対に大丈夫です」と強く断言する業者にも注意が必要です。お住まいの状態をきちんと確認せずにすすめてくる場合は、慎重になったほうが安心です。
外壁塗装は決して安い買い物ではありません。だからこそ、塗料選びと同じくらい業者選びが重要なのです。
無機塗料は魅力のある塗料ですが、その性能を活かせるかどうかは施工次第です。信頼できる業者とじっくり相談しながら、納得のいく選択をしていきましょう。
5⃣無機塗料のデメリット⑤ つや感が強く、好みが分かれることがある
無機塗料は、紫外線に強く、汚れにも強いという特徴があります。
そのため、仕上がりはつやのある、なめらかな外観になることが多いです。
このつや感は、高級感があり、新築のような美しさが出るというメリットでもあります。
しかし一方で、「思っていたよりピカピカしている」と感じる方もいらっしゃいます。
特に、落ち着いた雰囲気の住宅や、和風のお住まいの場合は、つやが強すぎると違和感が出ることもあるのです。
つやの種類と印象の違い
| つやの種類 | 見た目の印象 |
|---|---|
| つやあり | 明るく華やか。新築のような印象 |
| 7分つや | やや落ち着きがある |
| 5分つや | 自然でやわらかい印象 |
| つや消し | しっとりとした落ち着いた雰囲気 |
無機塗料の中には、つやを抑えたタイプもありますが、製品によっては選べるつやの種類が限られている場合もあります。
また、つやが強いほど外壁の凹凸が目立ちやすくなることもあります。小さな補修跡や下地のムラが、光の当たり方によって見えてしまうこともあるのです。
「長持ちするから」と機能面だけで選んでしまうと、完成後に「こんなはずではなかった」と感じてしまうこともあります。
外壁は毎日目にする大切な部分です。だからこそ、耐久性だけでなく、見た目の好みも大切にしていただきたいのです。
色見本はできるだけ大きなサイズで確認し、可能であれば実際の施工例も見せてもらうと安心です。
無機塗料はとても優れた塗料ですが、デメリットを理解したうえで選ぶことで、後悔のない外壁塗装につながります。
6⃣無機塗料のデメリット⑥ 汚れがまったく付かないわけではない
無機塗料は「汚れにくい」「雨で汚れが流れやすい」といわれています。たしかに他の塗料と比べると、汚れに強いのは事実です。
しかし、まったく汚れないわけではありません。
たとえば、
- 車の排気ガスが多い道路沿いの家
- 田畑が近く、土ぼこりが舞いやすい場所
- 北側で湿気がこもりやすい外壁
このような環境では、無機塗料でも汚れやコケが付くことがあります。
特に北側の壁は、日当たりが悪く湿気が残りやすいため、うっすらと緑色のコケが出るケースもあります。
「無機塗料ならメンテナンスは何もしなくていい」と思ってしまうと、汚れが気になったときにがっかりしてしまうかもしれません。
どんな塗料であっても、定期的に様子を見ることは大切です。必要に応じて軽く水洗いをするだけでも、きれいな状態を長く保てます。
無機塗料はたしかに汚れに強い塗料です。しかし、過度な期待をせず、適度なお手入れが必要だと理解しておくことが安心につながります。
塗料は「魔法の素材」ではありません。ご自宅の立地や環境を踏まえながら、現実的な目線で選ぶことが大切です。
7⃣まとめ
無機塗料は耐久性が高く魅力的な塗料ですが、価格が高いことや、建物との相性、将来の補修のしやすさなど注意点もあります。
また、つやの強さや汚れへの過度な期待にも気をつける必要があります。
大切なのは、「高性能だから安心」と決めるのではなく、ご自宅の状態や予算、これからの暮らし方に合っているかどうかで判断することです。メリットとデメリットの両方を理解し、納得したうえで選ぶことが後悔しない外壁塗装につながります。
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